ARCADIA映画を読み解く独立資料集

バイオハザード · 2010—2012
ファンによる独立アーカイブ。

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記事02 / 2012 / バイオハザードV リトリビューション

最後の安全な場所の、その先へ。

『リトリビューション』は、『アフターライフ』の生存者たちが取り残された場所、アルカディアの無防備な甲板から始まる。この船は、さらに巨大な牢獄への入り口だ。その地下世界では、アンブレラが見慣れた場所も人間も造り出している。ここでは海上の襲撃からワシントンでの最後の対面まで、アリスの足取りを結末とともにたどる。

結末までのネタバレを含みます。

氷の下でつながる実験区域を表した独自の概念図。
独自の物語図 · 映画の一場面や技術図面ではありません

終わりを引き裂く襲撃

アリスと解放された生存者たちがまだ甲板にいる間に、アンブレラの航空機がアルカディアへ降下してくる。襲撃を指揮するジル・バレンタインは、制御装置の影響下にあった。冒頭では破壊の光景が逆再生で示され、その後、時間は順方向へと動き出す。一つの苦闘の終わりに見えた瞬間が、次の苦闘の始まりに変わる。

アリスは攻撃の中を戦い抜くが、海へ投げ出され、捕らえられる。人々がともに生きる場所へ一時は変わった船も、アンブレラの手から彼女を守れなかった。ここでアルカディアは主な舞台から離れる。それでも船の意味は失われない。この先アリスが入る見知らぬ部屋は、すべて、開けた甲板と、そこに集まったかりそめの共同体を失ったことの先に続いている。

安全ではなかった家族の朝

もう一人のアリスが、夫のトッドと娘のベッキーがいる郊外の家で目を覚ます。ありふれた朝は、感染の発生によって崩れ去る。隣人のレインが逃走を助けようとするものの、暴力は通りへ出た家族を追いかける。母親はベッキーを隠し、子どもを守ろうとして命を落とす。

この家庭生活は、アンブレラのシミュレーションと、アリスのクローンのものだった。その区別によって、ありえない場面の変化は説明できる。だが、それでベッキーの体験が消えるわけではない。自分を大切にしてくれた母親を、彼女は失ったのだ。のちに本物のアリスがこの環境へ入ったとき、母だと思って彼女を迎える子どもとの間に、実験の設計者たちが計算に入れていなかった絆が生まれる。

世界の模型の内側で

本物のアリスは監禁された状態で目覚め、ジルの尋問を受ける。施設のシステムに異常が起きたことで、独房を出る機会が訪れる。逃走路の先には、再現された東京の街路があった。そこではすでに感染が広がり、周囲は彼女に牙をむいている。本来は遠く離れているはずの街路や建物が、同じ管理された複合施設の中に存在していた。

エイダ・ウォンがアリスに接触し、ウェスカーからの思いがけない援助を伝える。いまやアンブレラの活動を支配しているのはレッドクイーンであり、ウェスカーはアリスを施設から脱出させようとしていた。地表の下には、巨大な実験場へと改造された旧ソ連の施設がある。都市はセットで、住民は造られた存在であり、感染の発生も、アンブレラの生物兵器計画のために繰り返せる実演なのだ。

実験を抜ける二つの道

レオン・ケネディ率いる救出チームが外部から侵入する。バリー・バートンやルーサー・ウェストも、脱出可能な時間が尽きる前にアリスへたどり着こうとしていた。彼らは武装した感染者が守るモスクワの実験区域を進み、エイダは別の試験区域を通ってアリスを導く。どちらの一行も、人間の行動を観察し、封じ込めるために設計された空間を進み続けなければならない。

ニューヨークのシミュレーションでは、アリスとエイダの前に巨大な処刑人たちが現れる。『アフターライフ』の刑務所で出会った敵を思わせる存在だ。見覚えのある脅威が、配置を変えて再び現れる。先へ進めるかどうかは地図の知識よりも、協力とタイミングにかかっていた。アンブレラは同じ部屋を再現し、別の敵を放ち、過去に属するはずの顔を持つ人々で次の通りを満たすことができる。

ベッキーと、救うことの意味

郊外の実験区域で、アリスはベッキーを見つける。子どもは母親が戻ってきたと信じていた。アリスは彼女をシミュレーションの一部として片づけず、守る責任を引き受ける。その関係によって、脱出の目的が変わる。たとえ立ち止まらずに進むほうが安全でも、誰かを連れて切り抜けなければ、生きて出ることにはならない。

かつてアリスが知っていた人々の敵対的な複製を伴い、ジルの部隊が迫る。エイダは逃走を援護するために残り、捕らえられる。その後リッカーがベッキーをさらい、アリスは施設の深部へ追わざるをえなくなる。子どもを取り戻した彼女は、アンブレラのクローン生産を示す新たな証拠に直面する。それでも、逃走の間に生まれた愛着が、その発見によって消えることはない。

出口で払う代償

二つの逃走路はついに合流する。だが救出チームは、侵入した全員を連れて出ることはできない。感染者やアンブレラ兵との戦いで、すでに命が失われていた。出口へ向かう最後の局面で、バリーは敵を食い止め、仲間がエイダを救い出すのを助ける。その抵抗が生存者たちに必要な数秒を与える一方で、彼自身の脱出の機会は失われる。

施設の崩壊に追われ、残った一行は地上を目指す。アリス、ベッキー、エイダ、レオン、ルーサーは施設を覆う氷の上に到達し、回収用の車両に脱出の望みを見いだす。しかし出口に見えた場所は、またしても戦場になる。牢獄を後にするより早く、ジルと強化されたレインが一行を阻む。

氷上の戦い

アリスがジルと戦う一方、レインはレオンとルーサーを相手にする。強化を施したレインは、傷に対して異常な耐久力を得ていた。ルーサーは命を落とし、レオンも攻撃をものともしない敵に追い詰められる。もう一方の戦いでは、アリスがジルを支配する装置に気づき、それを引き剥がす。かつての仲間は、アンブレラの命令から解放される。

レインの強さを打ち破る答えは、その足元にあった。アリスは氷を割り、崩壊した施設から水中へ逃れ出た感染者たちの中に、レインを落とす。生存者たちはようやく出発できる。しかし勝利の代償は大きい。再び力を合わせた仲間たちは、ルーサーと、地上までたどり着けなかった人々の喪失を抱えていく。

ウェスカーの、もう一つの約束

次の目的地はワシントン。ホワイトハウスではウェスカーが待っていた。アリスはベッキーと、旅のさまざまな場所で出会った仲間たちとともに到着する。ウェスカーは彼女の力を回復させ、残された人類の防衛隊を、レッドクイーンの最終攻撃に立ち向かう戦力として示す。屋外には破壊が広がり、感染した生物たちが一帯を取り囲んでいた。

新たな戦いの決着がつく前に、映画は終わる。ウェスカーの助けで、アリスはアンブレラの実験世界から出ることができた。しかし同時に、条件を彼が支配する別の計画へと組み込まれてしまう。アルカディアの約束は、姿を変えて戻ってくる。守りを固めた場所、集まる生存者たち、そして安全はまだ築けるという言葉。アリスはその中で、隣にいる人々のためにどう戦うかを決めなければならない。

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